この世界には2つのエネルギーがあります。一つ目は、萎縮であり、もう一方は解放です。それは考える波と、感じる波ともいえます。この2つのエネルギーが極になっていて、人間はいつもどっちかに揺れ動いているのが分かります。今後、この2つのどちらに身を委ねるべきでしょうか?
職場や友人との集まり、何かのイベントにいくとそこには大抵人々がいます。そして、どのような集団でもあなたを肯定してくれる人と、否定してくる人、どっちでもない人に分かれています。つまり、あなたへの肯定派が3割、否定派が3割、興味ない派が3割になるというわけです。
この論理から考えると、人前に出ると決まって緊張するタイプの人や大勢の前で場遅れしてしまう人は、いつも3割の自分への否定派を探していることになります。否定派を探してしまう人は、自分の敵を見つけるのがうまい人だともいえます。だから、こういう人は身構えて緊張することになるのです。
一方、いつも冗談を言っているような人前でリラックスして笑っている人は、自分への3割の味方を探すのがとても上手な人だといえます。世界的な心理学の権威であるアルフレッド・アドラー博士の言葉は、
「成人してから社会生活を避けようとする人の間に、人前で話すことができず、場遅れしてしまう人がある。聴衆は敵だと考えるからである。このような人は、一見したところ敵対的で自分より優れている聴衆を前にすると、劣等感を感じる・・・」
人は生まれながらなぜかネガティブなことに目を奪われる癖があります。例えば、テレビのニュースでも、世の中では本当はネガティブなことばかり起きているわけではないのに、1%のネガティブを膨らませるだけ膨らませて、それが全てかのようにマスメディアが報道することでそう思ってしまう傾向があります。
本当は普段まったく気にしてない99%のことばかり起きているにもかかわらず、芸能人などは有名税としてあれやこれや誹謗中傷を言われています。しかし、そのような悪口をいちいち気にしてたら芸能人など務まらないでしょう。だからいつも味方を見てお笑い芸人たちは楽しく笑っているのです。
さて、このコラムでさえ、時々どこの会ったこともない人に「真面目にやれ!」などと敵意を向けられたりすることがあります。いいですか。私はこのコラムを楽しんで書いているだけなのです。それより職場でこのコラムを読んでいる方がよっぽど不真面目ではないでしょうか。
読者が多くなるとそういうこともたまにありますが、そんな中傷をするし物好きはせいぜい1万人に1人ぐらいのものです。そうは言っても、人はどうしてもネガティブな方に目が向いてしまうようです。職場には必ずあなたを応援してくれる人もいれば悪口を言う人もいます。あなたがお母さんなら、PTAやママ友の会などもそうでしょう。
そういう会に出席して少しでも嫌なことを言われたりすると、もう気になってしまい、「なぜそういう風に思われたんだろう?どうしてだろう?私のどこが悪かったんだろう?」などと落ち込むようになるわけです。しかし、ほとんどの場合、言った方は何も考えてはなく、むしろ嫉妬か憂さ晴らしで言っただけというのが普通なのです。
良く考えてみると、悪口とは、言った本人の問題であなたの問題ではありません。あなたはたまたま言いやすいタイプの人だったというわけですが、そもそもあなたのことを支持する人は大勢いるのです。例えば、あなたが好きな友達だったり、親戚だったり、ご自分のお子さんなら当然ですが、彼らがどうしてくれるとあなたは嬉しいですか?
そう、ただ笑顔でいてくれれば嬉しいはずです。その人らしく幸せそうにしてくれると嬉しいのです。両親でも、近所のおじさんやおばさんだってみんなあなたのことを心配しています。そして応援しているのです。あなたがもっと笑顔になれば、みんなも嬉しいのです。
だからいつも明るくニコニコし、受け入れられてる感覚を大事にすべきです。みんなは何も言わないだけで応援しているのです。だから、あなたの肯定派を探して、肯定派に目を向けるようにしましょう。あなたには多くのサポーターがいます。いつもそれを忘れずに自信を持ち、解放の波と共にいましょう。そうすると元気になれるはずです。
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