よく「海外に住んでいた」って言うと、「すごいですね」と言われますが、パスポート持っていれば誰もができることです。ここまでグローバル化が進むと海外は特別なものではありません。日本人だからって日本で暮らさなければいけないということはないわけです。だから、一度は日本を出ることを考えてみてもいいと思うのです。
私は、日本が好きで住んでいるのならそれはそれで良いし、日本に住むのが嫌いなら出ていけば良いと思っています。そもそも海外と一言で言ってもその生活レベルはピンからキリまであります。ただ、多くの日本人はいまだに海外を特別視していて、日本を出るという選択肢が、そもそも頭に浮かばないのではないでしょうか。
人であれば、どこに住むのも自由なはずですし、これからの人生を日本だけに限定する必要はありません。アメリカ本土はともかく、ヨーロッパは国境がないようなもので海外という意識が薄く、家賃が安い田舎に住んで、賃金が高い都会で働きたいという人が大勢います。
それが良いとか悪いとかという話ではなく、国というのはいつでもそこに行けて、いつでも帰って来れるものなのです。日本という国は、確かに島国というのもあるかと思いますが、海外というと特別なイメージがあるようです。しかし、何も特別なことなどなく、現地には私たちと同じようにごく普通の生活を送っている普通の人ばかりです。
日本では、皆がそうするからそうすべき、という考え方が充満していますが、他人がどうしてようとも私たちひとり一人には関係がなく、例えば、皆がiPhoneを持っているから、iPhoneを買ってもAndroidスマホのほうが使い勝手が良い場合も多々あります。
何が言いたいかというと、日本人の大半が日本に住んでるからといっても、あなたが日本に住まなければならない理由にはならないということなのです。海外に出るという選択肢を念頭に入れるだけで、人生の可能性が無限に広がるのが分かります。
日本では仕事が見つからなくても、海外では見つけられるかもしれません。海外生活を視野に入れたからといって、移住しないといけないわけではありません。海外に移住したら、日本に二度と帰ってこれないわけでもありません。ただ、比較検討するなら多くの対象があった方が可能性が増えるだけの話です。
多くの若者のように、大学卒業の前に就職しか選択肢がなければ、就職する自分以外が想像することはできません。しかし、起業や留学、フリーランス、フリーターという選択肢があればどうでしょう。どの選択肢が一番い良いのか、比較検討して、自分の進路を決めることができるはずです。
結果的に就職するとしても、様々な選択肢から選びとった人生となんとなく流れただけの人生なら、今後の人生は前者の方がより自分らしくあることができます。例えば、社長になりたいと思った時、日本の市場だけに目を向けるのと、世界中の市場すべてに目を向けるのであれば、後者の方が自分が望む条件の求人が見つかる可能性が高く、将来的に海外展開も視野に入れられるかもしれません。とにかく、日本だけより世界を選択肢に入れるだけで、可能性が年百倍も増えるわけです。
私はアメリカで日本でできなかったような経験をして、出会ったことのない人たちに出会いました。アメリカに行かなかったら、語学スクールを経営しようなどと思わなかったでしょう。海外では、日本では思い浮かばなかったような生き方を見つけられたりすることもあるわけです。
もちろん、それは日本でもできることかもしれませんが、海外と相性が合っていることもあります。ただ、日本だけに限定した未来と世界で想像する未来とでは、後者の方がチャンスも可能性も計り知れないほど大きいのは事実です。日本を一度出てみるという選択肢を検討してみることで、人生の横幅が広くなるのです。
私は別に、海外に移住した方がいいと言うつもりはなく、好きなところに住めばいいのであって、でもその好きなところに海外がまったく候補に挙がらない人がこのインターネットの時代にもかかわらず多いのが気になります。
最終的に海外に行くかどうかは個人の自由ですが、日本での未来しか考えてなかった人は、海外での可能性にまったく気づいてなくて、損をしているかもしれません。海外で暮らしてみる自分を想像してみてください。もしかしたら、思わぬところに道がひらけるかもしれません。
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