9月14日に、中国の規制当局からの勧告によって、中国の取引所のすべてが閉鎖される、という不確かな報道がありましたが、それは結局のところ事実だったようです。
しかし、ビットコイン・チャイナ（BTCC）の取引所サイトには、特に目立つようなことは告知されていません。取引所閉鎖を正式に発表したのは今のところビットコイン・チャイナだけで、これに続いて他の取引所も次々と閉鎖されると連想した仮想通貨投資家たちが一斉に売りに出たようです。
もう一つ、9月13日に大暴落の第一波になったJPモルガン・チェース銀行のジェイミー・ダイモンCEOがマスメディアに向けて語った言葉を、今一度、振り返ってみたいと思います。
「これは詐欺であり、最古のバブルと言われる17世紀オランダのチューリップ球根より悪い」とビットコインを悪玉のように言いながら、それにかぶせるようにして、「ＪＰモルガンのトレーダーがビットコイン取引を始めたとしたら、即座に解雇する。」
つまり、JPモルガン・チェース銀行のジェイミー・ダイモンCEOは、マスメディアと違ったことを語ったことでスピン情報を仕掛けたわけです。しかし結局、CNNやブルームバーク、ロイターなどと同じ立ち位置を取っていることが分かりました。そのような中で、ゴールドマン・サックスのテクニカル分析の責任者であるシバ・ジャファリ氏が注目されています。
シバ・ジャファリ氏は、2ヵ月前の8月18日に「ビットコインは38%は下げるだろう」と予想してました。ビットコインがこのような急下落の局面にあっても、短期的に見れば投資家たちはこの事態を楽観視することができるとも述べていました。
具体的にはビットコイン価格が約1,900ドル（約20万円）付近にまで下がった後、4,000ドル（約43万円）に近づくと予測し、ビットコイン価格は彼女の最大値予測を超え上昇していますが、その予想はおおよそ正しいものでした。彼女はビットコインの価格が、5回目の高まりを見せる間に、最高で4,827ドル（約52万円）まで上がると述べています。
「一度5回目の上昇が完全に起こりきると、理論上では市場は調整期に入る…これは少なくとも（全体の）3分の１の期間続く。つまり前の展開が完了されるまでに、全体の流れの少なくとも38.2％を要する。この暴落はビットコインの価値を3,000ドル以下（約32万円）に下落させる。」
ジャファリ氏によると、ビットコインは2,221ドル（約24万円）まで下がる可能性があるとのことですが、7月中旬以降の市場でその傾向は見受けられていません。ジャファリ氏の予測どおり市場が動いたとしても、投資家たちは不安を感じるべきではありません。2,221ドル（約24万円）への下落でさえ、ビットコインに累計130％以上の増加をもたらすことになる可能性があります。
ビットコインは17世紀オランダで発生したチューリップ・バブルとは異なり市場は最終的に回復するなどと、ゴールドマンサックスでさえ、仮想通貨に対して「機関投資家が無視できなくなってきている」と認めています。ジャファリ氏の言う「エリオット波動」というのは、その昔、経済学者のエリオット博士が提唱した株式投資理論です。
具体的には、「相場というのは、全体の波が５つの上昇波と３つの下降波からなり、1周期が合計８つの波をで形成される」という理論です。1つの周期は上げ5波、下げ3波からなり、この1つの周期はまた、もっと大きな波の1部になり、波は入れ子構造（フラクタル構造）になってて、この1周期はもっと大きな8波の中の1つという理論です。
ジャファリ氏がなぜ38.2%下がると言ったのかは、このエリオット波動の波は38.2%で反発することが多いからです。フィボナッチ数列とは、隣同士を足していく数字列のことです。
例えば、1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89…は、1＋1＝2、1＋2＝3、2＋3＝5、5＋8＝13…となります。その隣の数との比率が0.618になり、5は8の0.618、8は13の0.618..です。この0.618は黄金比のことです。ミロのビーナスやエジプトのピラミッド、パルテノン神殿などが美しいと感じるのは黄金比になっているからです。
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