私たち人間というのは辛抱強く待つことができません。なぜなら、待っている間に別のことをすればもっと幸せになるのではないかと焦ってしまうからです。しかし、辛抱強く待つことによって成熟するように世界は出来ていることが分かります。問題はそれを待つことが出来るか、あるいはそれが出来ないかで峻別が行われています。
その例が、2015年末のアメリカ連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ第一弾でした。それまで量的緩和(QE)の効果も出てきて、いよいよインフレ抑制のための金利引き上げに入ると言われてきましたが、そしてそれを待っていたかのように米ドル買が盛んに入るようになり、円安ドル高になることで日本株高を享受することになる私たち日本人はこうしたトレンドを素直に信じてしまっていました。
アベノミクスというのは、そうした流れの中で何も知らない政治家と、全てを知って動かしている皇室が一時的な利害の一致を演じた結果行われたものでした。政治家リーダーもさすがにそのことに気付き始めているはずでしたが、何も気づいていないふりをして対米投資行脚を続けています。
これから起きる本当のことは、表向き誰の目にも明らかにされているわけではなく、メンバーたちは1990年代後半頃からの長い選定プロセスの中で選ばれているようです。ただし、ここで確定というわけではなく、これから3~5年程の間、すなわち2020年には遅くとも全ての決着がつく中で、それまで役割を果たすことが証明できた者だけがその地位につくことが出来るというわけです。
これから起きる本当のことは、全てが逆に反転するということです。つまり、グローバルレベルで政治家がいなくなり、市場は暴力的な反転の時を迎えるということになります。実際、2008年に起きたリーマンショックで個人投資家は身ぐるみはがされ、これ以上失うことは出来ない以上、現在まで自分自身で考えなければならないという立場にまで追い詰められています。
野村証券や大和証券など証券業界もそうした危機的状況を認識し始めているようです。実は、数年前から証券業界の関係者たちは、一定の条件を満たした場合にのみ自ら有価証券取引が出来ると、内部通達が各社で行われたと聞いています。内部統制は取れているので問題がない、ということは半ばインサイダー取引を公認しているわけです。
自らの手駒を使ってまでしないと株価を動かすことが出来ないところに、個人投資家からなけなしのマネーを徹底的に収奪したいという意味を感じ取ることができます。つまり、あらかじめ損をすることが分かっている金融商品をそのことを知らない個人に大量に売りつけ、手数料収入を稼ぐ、ということをやり続けてきた証券業界の罪は深いというわけです。
さて、最後にこれから起きることをまとめたいと思います。余りにも重大なので公表するのもどうかと考えていましたが、読者との間で筆者が何かのご縁を頂いていると思い、書くことにしました。今日まで不当に上げられてきたのが日欧米の株価でしたが、これらが暴落することになりそうです。一方、不当に下げられてきたのが天然ガスや穀物、原油、そして金(ゴールド)でしたが、上げ始めることになります。
実はこの方向で欧米のグローバルエリートたちはポートフォリオ調整をし始めており、そのことについて私たちはあらかじめ気付いていました。いつものとおり、知らないのは日本の個人投資家だけになっています。今起きていることはこうした一連の動きの真意を意識しようとする「人」と、それを知らずに状況に左右されるだけの人生を送る「人間」が峻別されるプロセスだということが分かります。
ただ、これまで耐えがたいほどの悲しみや苦しみを味わったことのある人だけは、次のフェーズに向かうためのチケットを手にしている可能性があります。なぜなら、今までさんざん落胆させられてきたことにより、反作用として上がるしかないからです。
しかし、ただ漠然と不幸をかみしめていれば良いわけではなく、大事なことはそこで他人のせいにするのではなく、自分についての浮き沈みではなく、もっと大きな何かが姿を現すにあたって力を尽くせというサインであることに心の底から気付いた時、初めて自覚した人になり、全てが動き始めるわけです。
このことが真実であるということは歴史上の人物の伝記にも書かれていて、読んでみて分かる人には分かる形で書かれています。まずは、心を解き放ち、自分に与えられた役割を全うしようと踏み出すこと。しか解決法はなさそうです。
いよいよ年末に向けて、そして2018年明けから全ては始まります。読者の皆様は、万全の準備は整っているでしょうか。
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