人材サービス大手リクルートキャリアに転職希望者として新たに登録した銀行員数は、2017年に前年同期比で約3割増加し、その後も増え続ける勢いになっています。超低金利に伴う銀行の収益悪化などで人員削減への不安が高まっています。
銀行からの登録者数は2016年度に前年同期比で30%も増加し、2017年もさらに29%増えています。さらに、メガバンクが大規模な人員削減策を公表すると、将来のリストラ不安から転職希望者が殺到するようになっているわけです。
日本の若者が銀行に就職する理由がわかりません。IT社会が進むことにより最も影響を受けるのが金融業界です。公共料金の支払いもコンビニが肩代わりする時代で、しかも国民不在で外国のための国際貢献で行うゼロ金利政策では、銀行は収益構造の抜本的変革を強いられるしかないわけです。
支店は閉鎖されていくことから役職はなくなり、平社員のまま定年になっていくしかありません。そもそもなぜ銀行のような将来見込みゼロの業界が新卒の大量採用を行うのかが不思議です。むしろ銀行員の大量リストラが今、始まろうとしています。それを前に銀行では離職ラッシュが続いています。
この世で日本の銀行員や証券マンほど現場で使えない人種はいないわけです。もちろん例外はいますが実体験として今まで長くそう感じていました。なぜなら、そもそも日本の銀行の場合、投資銀行業務がなく、個人が営業をしてこなかったからです。
1960年以降、大企業や銀行というのは社会全体の安定のために作られたような性格を持ったものであることに注目する必要があります。つまり、何もしないで高収入を貰えるために、犯罪を起こしにくい人材だけが集められていただけというわけです。
確かに、日本の戦後社会の安定化は重大な意味を持っていたとは思いますが、今や状況は大きく変わっています。しかも問題なのが、日本の銀行員が適応性と言う意味では学校のテストの成績が良かっただけの人材だということです。
したがって、その分だけ自分に対して自信があり、今でもハングリーで、絶対に負けるわけがないと信じ込んでいます。しかし、現実は真逆であることを全く知らないようです。
問題は、根拠がないままプライドだけが高い中間層が大量にリストラされ、失意に陥る時、果たして何が起きるのかということです。そしてこれは金融機関だけの問題ではないということです。
今後、日本社会はじわじわと最後は加速をつけながら社会全体が変貌していきます。そして明日は我が身と考えるべきです。追い詰められた時、跳ね返すのが1960年代までの日本人でした。
2018年は、果たして私たち日本人はどうなるのかということを、しっかりと自覚をもって引き続き前に進むことが出来ればと思います。
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