さて、本日からのコラム内容は、特別な事件がない限りは政治や経済についての話題を避けようと考え、できるだけ日本人と日本文化に焦点を絞りつつ、物事や人々につまづき、落ち込んでいる人に、「あなたでもできる」ことを書いていきたいと思います。
私は17年前、急に日本に帰ることになり、日本の習慣や文化も分からずに自信喪失で絶望の淵に立っていました。しかし、そこで一念発起して、どうにかして生きていく方法を探すために頭をひねって考え続けた結果、会員制語学スクールを運営することにしました。
いつの時代も「やりたいことが見つからない」と言う日本人を多く見かけますが、そもそも生きている以上はやりたいことが見つからないはずはなく、そんな人はいないはずなのです。すでにやりたいことも本当は知っているはずです。しかし、それを何かしらの理由をつけてあきらめてしまっているだけです。
例えば、大きくなったらやりたいことなど子どもの頃は無限にあったはずです。人は年を取るにつれ、あきらめることを覚えます。なぜなら、そうしないと現実的に生きていけないからです。だから、やりたいことも、やらない理由を見つけてはやらないという決断をしてしまいます。そうすると、やりたいことが見つからず、自分でもくだらない大人だと思ってしまうのです。
皆さんは、小学校の卒業文集で将来の夢を何と書いたでしょうか?今やっている仕事は、その時に書いた夢と一致しているでしょうか?そう考えると、やりたいこと、というのは子どもの頃に見つけていたことになりませんか?幼い時に正義の味方になりたかったのなら警察官、スポーツ選手になれなくてもスポーツトレーナーという道もあります。
子どもの時に思った理想の大人を思い出してみてください。そもそもなぜそれをあきらめてしまったのでしょうか?向き不向きもありますが、子どもの頃にお父さんとお母さんに褒めてもらった記憶はありませんか?褒められたことで、それが自分に向いているとは思いませんでしたか?
どんな人でも何かしら平均より少し上で褒められたことはあると思います。幼い時は自分は天才だと思うことがたまにありますが、大人になって自分よりもっと上の人に出会って自信を失ってしまいます。しかし、人生は何事も一番になる必要などありません。平均より少し上なら、その時点で2人に1人には勝っていることになり、自信を持つことです。
やりたいことが見つからないと悩む時、自分が知っている世界の中でやりたいことを真剣に考えたことがあると思います。しかし、世界のことなど知らないことの方が多いのも事実です。知っている中からやりたいことを探そうとしても、知っていることなどたかが知れているわけです。
そうであるなら、自分のやりたいことを仕事にするという考え方にし、まず自分が何ができるのか、何がしたいのか、を考えるべきです。私は、会員制語学スクールを運営しようと考えた時、誰も協力してくれる人がいない中、毎日地道に英会話を教えていたら多くの方から応援してもらえるようになりました。
もう一度まとめると、やりたいことなど本当は知っているけれど、大人になって諦めてしまうということです。多くの人は、プロのスポーツ選手や歌手になんてなれないからサラリーマンになったりと、現実と折り合いをつけます。それは悪いことではなく、そうやってやらない理由ばかり探すことでやりたいことがなくなってしまうわけです。
年を取ればとるほど、「ワクワクするものがない」「胸がときめかない」というのはおかしな話です。特に、サラリーマンというのは多くの出会いがあるわけですから何も感じないわけがありません。やりたいことが見つからないと言う人は、やらない理由ばかりに目が向いているのです。やりたいことは、心の中にあるものです。
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