イギリス人の会社の階層システムは徐々に変化を起こしています。伝統的な会社ではしっかりと階層化されていますが、早いペースで動くIT系企業ではフラットな会社づくりが行われていて、より地位が低い者にも権限が与えられています。
一般的に、意思決定者は個人であることが多く、他の人と相談し、その情報を注意深く検討する傾向があります。しかし、現場レベルの人の意思決定となるとトップマネジメントの承認が必要になり、それには時間がかかります。
現場レベルでの影響力を持つ者と同様に、トップマネージャーの支持を受けることは重要です。なぜなら、一度決定が下されるとそれを変更するのは難しくなるからです。
イギリスでは、意思決定をする時、多くのビジネスパーソンは特定の状況を考慮するよりも普遍的な原則を重んじる傾向があります。実験的な証拠や客観的な事実が個人的な感情よりも経験により重視されているからです。企業文化や方針によるイギリス人ビジネスパーソンのリスクの取り方は世界的には中程度だと思います。
会議で話された要約を作成し、交換することは了解事項やコミットメントを確認する方法として効果的ですが、あなたの交渉相手が本当にすべてに同意しているかどうかを確認すべきです。握手と口頭での合意は十分に拘束力があると見なされています。
それらは法的な拘束力はありませんが、場合によっては守られることもあります。それでも合意を文書で確認することが最善だと考えられます。
書面化された英語での契約書は、日本での契約書よりも長くなる傾向があります。彼らはコアの合意や不測の事態に対する詳細な条件を記載したがります。契約に署名するということは、要するに法律的なことばかりではなく、パートナーとしてのコミットメントを守るための協力な確認書として重要だと考えられています。
契約書にサインをする前に現地の専門家に相談することをお勧めしたいと思います。イギリス人はできるだけ紛争を法定外で解決することを好みます。しかし、裁判も必要だと見なされれば彼らは法律的な措置をとることを選ぶことがあります。
法律の専門家は、法律的討議の最後の段階に到達するまで交渉のテーブルに着かせないようにすべきです。なぜなら、契約のほとんどは頼れるものであり、合意された契約条件の厳守を期待する傾向があるからです。しかし、署名をした後での契約変更は不誠実と考えられており、強い抵抗に遭う可能性があります。
さて、イギリスでは女性は男性と同じ権利を享受していますが、実際にはほとんどのイギリス人女性は男性と平等の収入や地位を得るために大変な苦労をされています。しかし、彼女たちがビジネスや社交の場でプロフェッショナルな振る舞いを続けている限り、問題はないと見て良いでしょう。
そのためにビジネスランチやディナーの誘いは頻繁に行われます。しかし、仕事の後のイベントでは、極力ビジネスの話題を持ち出すのは避けるべきです。
イギリスにある多くの社交的な場では、時間を守ることが重んじられています。食事には約束の時間通りに行くことが最善です。またパーティーには約束の時間の10分前には到着することが求めらています。
ビジネスの場にプレゼントを持っていく必要はありません。あなたの意図を疑われないためにも最初の会議にはプレゼントを持って行かない方が良いでしょう。
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