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「大手英会話教室よりも安いし、予約が取りやすい。最初から教室はアトラスでしか探していない」
満足げな表情を見せるのは、名古屋栄LSに通う三宅壮太さん（30歳）。今年年初に体験レッスンを受けて、すぐに入会を決めました。
2016年にAtlasマンツーマン英会話に入会された人数は、前年比2倍近くの2000人を超えました。札幌・横浜・大阪ですでに市民権を得ているAtlasは名古屋や大阪でも普及し始めています。しかし、札幌や横浜などと比較するとまだまだ見劣りしています。
「名古屋や大阪の状況は東日本にある札幌や横浜と比べると1年くらい遅れています。成長は速いですが、規模が小さいのです」。
ピーター・ヨネナガ社長はこう指摘しています。「遅れの理由は、大阪や名古屋に会員制語学スクール、つまりシェアリング・エコノミーを受け入れる土壌がなかったからです。西日本はこれからシェアリング・エコノミーが目立っていくでしょう。」
Atlasマンツーマン英会話の行く手を阻んでいるのが文部科学省や語学出版社と関連企業、そして大手英会話スクールです。2003年に文科省が「英語が使える日本人」の育成のための戦略構想に基づく政策を実施しましたが、今結果を見ると、日本人の英語力に変化は全く見えません。
文科省のホームページに書いてありますが、ベネッセ（ベルリッツ）のホームページによれば、この戦略構想には莫大な予算がつぎ込まれましたようなのです。しかし、その予算はどこに行ったのでしょう。教員への研修の講師料や研究費として関係者の財布に入ったのでしょうか。
ベルリッツやイーオン、ECCなどその他もろもろの業者からの講演料や原稿料もありそうです。税金をたくさん使って、10年後の今、あっけからんと「全く効果がなかった」ということなのです。そうまでして、なぜ官僚や語学関連出版社、そして大手英会話スクールは危ない橋を渡りたがるのでしょうか。
それは学校教育利権が狙いだからです。語学関連出版社や英会話スクールはすべて民営なので、国の監視から切り離され、利権に関わっている政治家や官僚がお金を流動的に動かすことができるのです。そうなると、そこで政治家がお金を抜きやすくなり、それが、学校利権になっていくのです。
さらに、一部の英会話スクールには私学助成金が国庫から出ているので、税金の一部が政党に還流したり、政治家の懐に入ることにもなるのです。つまり、税金を巧妙にかすめ取る＝私腹を肥やすということです。これが日本でAtlasマンツーマン英会話の裾野が広がらない大きな理由になっています。
さて、外国人講師の供給不足と能力不足が叫ばれる中、Atlasを模倣したビジネスモデルを手掛ける事業者が増えれば、粗悪な外国人や安全管理の不徹底など、様々なトラブルも起きかねません。
行政も大手英会話スクールの実態を把握できていない状況です。1985年に制定された男女雇用機会均等法は1999年に改定され、セクシュアルハラスメントについての定義が盛り込まれました。厚生労働省のパンフレット 「職場におけるセクシュアルハラスメント対策について」によると、職場でのセクシュアルハラスメントには二つのタイプがあります。
一つ目は、環境型セクシュアルハラスメントであり、職場でのセクハラのために労働者の業務遂行能力に深刻な悪影響が及ぶものです。例としては、性的な冗談、しつこく食事に誘う、不必要に体に触る、性的関係を強要するといったことです。
二つ目は、対価型セクシュアルハラスメントであり、労働者のセクハラへの対応により、報復を受けることです。例えば、労働者が、上司のデートの誘いを断ったために降格されるといったことがあります。大手英会話スクールではこれらは氷山の一角。ほとんどが取り締まられることはありません。
事態を改善する方法は二つあります。一つは、外国人ブランドという有名無実化を解消し、違法行為を根絶することです。もう一つは、市民権を得たAtlasのビジネスモデルの精神に共鳴する人々が、堂々と講師になれる環境を整備することなのです。
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