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メランコリーな秋は2008年の10月とそっくりそのまま

ドイツ銀行の経営不安で世界中の市場が動いています。1兆4,000億円の罰金の支払いが4,000億円に減額されるかもしれないというそれだけで、日本株が上がり落ち着いた様子を見せていますが、果たしてメランコリーな秋はそれで本当に済むのでしょうか?

 

8年前の秋、リーマン・ブラザーズが9月15日に破綻したと報道があり、10月24日にはリーマン・ブラザーズそのものが消滅しました。その時と同じようなニューヨーク株の動きと株価の天井は、似ているのがわかります。そして今年は短期金利が上昇し、10月に入りついに危機レベルの水準まで来ました。

 

まさに市場は100年に一度の大きな転換点に来ているようです。この大転換点を追いかけてきましたが、イタリアの主要銀行やドイツ銀行が破綻しようがしまいが、ニューヨーク市場の動きに変化はないでしょう。外部要因というよりニューヨーク株式市場の内部要因で株は壊れる時間が来ているからです。

 

ニューヨーク証券取引所株価指数(NYA)の動きを見てみると、テクニカルに2007年から2008年と2015年から2016年の初頭の株価の類似性が見られます。昨年末のNYAの動きから年初の株価下落を予測することができました。そして今、再びNYAの動きがこの秋の金融危機を予測できるレベルに来ています。この9月初旬にNYAは1,093で年初来高値をつけました。これが20週平均10,590を切れば、2007年と同じように下に向かうことが決定します。

 

これ以上に下に向かえばNYAは大天井を打ち下落が決まるテクニカルなレベルに来ています。S&P株価の2種類の動きからも、あと1.5%前後の下落でS&P株価は大天井を打つことが予測されます。このような頼りになるテクニカル分析もいよいよ市場の大転換を捕らえています。そろそろ、そのニューヨーク市場の株価もこれまでにない緊張を迎えるでしょう。

 

さて、アメリカ大統領選挙では、トランプが勝つか、クリントンかとマスコミはクリントン、インターネットはトランプが勝つと予測しています。既成勢力はクリントンで、新興勢力はトランプですが、市場の勢いはトランプ、それはこれまでの政治体制を壊し、新しい政治を始めることができるのは今のところ彼しかいません。野蛮人だの大統領の品格がないなど、どこぞの馬の骨はいつもそう批判するものです。

 

2008年11月に新大統領バラック・オバマが選出された時、ニューヨーク株は48%も下落しました。今年の11月も同じように下落しているのですが、どのレベルの下げかは10月の動きが重要になってきそうです。果たしてメランコリーな秋は想定どおりに動くのでしょうか?アメリカには10月が宿命的な月であるというデータがあり、メランコリーとという英単語はそのニュアンスを含めているようです。

 

ドイツ銀行からの大量の預金流出やトルコ国債の格付けがジャンク債になり外貨流出し、そしてニューヨーク市場から投資資金流出と流れは逆流になっています。その内のいずれかが事件となり、世間に知られようになるでしょうが、しかしドイツ銀行からの預金流出スピードはどの程度なのでしょう。株価の動きからは、預金の異常な流出による預金封鎖か、取り付けが近いかもしれません。

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