最近、日経平均は19000～19500円を中心に推移していますが、ニューヨーク・ダウ平均は2月初旬より史上最高値を記録し続け20000ドルを超え、25000ドルを目指しています。
実のところ、アメリカの実体経済はすでに相当に悪い状態にあるといいます。なぜなら、仕事を見つけられず困窮している膨大な人々がいるからです。しかし、株価や社債の上昇という経済の金融的な側面に隠され、実体経済の状況はまったく主要マスメデイアでは報道されていません。そうした実体経済から見ると、すでに経済の崩壊は起こっていると見ることもできます。
米ドルですが、2017年の2月から3月初めにドルの価値が大きく下落すると分析するアナリストがいます。これは続いていたトランプ・ユーフォリアと呼ばれる楽観的な状況が終了し、市場が下落する転換点に入ることを示しているというのです。
最近、ドル円チャートを眺めていると、二番底をつけて反転上昇、つまり円高ドル安に行くチャートに見えます。確かにここから急激にドル安に振れそうにも見えます。おして、日経平均のチャートを眺めてみると、こちらはドル円チャートと反対に動くので天井をつけて今後下がるようにも見えます。しかし、私が気になるのはCRB指数です。ここに来てまた下に行きそうな雰囲気になっているのです。
そこで、今後の経済関係のスケジュールでは、どうも3月のFOMCでの利上げはないという予想が出ています。ウォールストリートジャーナルを始め、ブルームバーグやロイターなどほとんどの経済アナリストは6月に利上げと予想しています。
FRB次回利上げ、過半数のエコノミストが6月と予想 WSJ調査
春と言えば、フランスの大統領選が待っています。もし昨年の6月に起きたイギリスのEU離脱や11月のトランプ大統領誕生に続いて、フランスの極右政党のルペン候補が大統領になることがあれば、ユーロ暴落の可能性があります。
一方、トランプ大統領はここに来て、気になる動きが出てきています。1月20日にトランプ大統領が就任してからというもの、FRBの理事が7名のうちの２名が退任しているのです。一人はこの4月に、そしてもう一人は今年後半に退任する予定です。理事会は彼らの後任者の検索を開始しています。
こうなると、今後はFRBの要であるイエレン議長とフィッシャー副議長も退任する可能性が出てきます。それは、トランプ大統領の就任と同時に大統領執務室の肖像画をアンドリュー・ジャクソン元大統領にしていることからもわかります。
「１月20日に就任したトランプ米大統領はホワイトハウスの執務室に、第７代大統領アンドリュー・ジャクソン（在任期間1829～37年）の肖像画を飾った。「庶民のための政治」を唱えて圧倒的な支持を得たが、「アンドリュー１世」と呼ばれるほどの強権ぶりや先住民の強制移住で物議を醸した異端児だ。 軍人出身のジャクソンは有名な言葉を残している。「私は嵐を呼ぶために生まれてきた。静寂など似つかわしくない」。（日本経済新聞）
こちらはWikipediaから、「アンドリュー・ジャクソン（Andrew Jackson, 1767年3月15日 ～ 1845年6月8日）は、アメリカ合衆国の軍人、政治家、黒人奴隷農場主で、第7代アメリカ合衆国大統領。ジャクソンは民主党所属としては初の大統領。「オールド・ヒッコリー」の愛称で呼ばれた。「アメリカン・フロンティア」に暮らし、独立13州に関係しなかった最初の大統領。
米英戦争における活躍をきっかけに大統領になり、任期中の強権ぶりから「アンドリュー1世」とも揶揄された程であった。アメリカ独立戦争と南北戦争の間、その時代は「エイジ・オブ・ジャクソン」「ジャクソン・エラ」としばしば呼ばれた。史上唯一、議会から不信任決議をされた大統領であり、またアメリカ大統領史上初の暗殺の標的になった（未遂）。」
ジャクソン元大統領とトランプ大統領の類似点を考えると、1800年代にジャクソン元大統領は当時のFRBにあたる合衆国第二銀行を閉鎖したことがありました。当時の中央銀行を破産に追い込んで国営化した最初のアメリカ大統領です。しかし、ジャクソン元大統領の後は、また中央銀行は民間に戻ってしまい、その後リンカーン元大統領やケネディ元大統領が政府紙幣を発行しようとしましたがいずれも失敗に終わりました。これに成功したのはジャクソン元大統領だけなのです。
トランプ大統領がジャクソン元大統領の肖像画を掲げているということは、ジャクソン元大統領を手本にこれからFRBを閉鎖して、政府紙幣を発行に挑戦するということなのでしょうか？しかし、確かにそういう動きが出てきています。
最後に、トランプ大統領がなぜ、ジャクソン大統領とアメリカ南北戦争にこだわるのでしょうか？それは今後、アメリカ国内が再び南北戦争に突入するからでしょう。しかし、一体何の引き金によって戦争が始まるのかは、「日本国債」についてよく見極める必要があるのです。
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