今年1月より円高が進み、8月1日も102円をつけています。それももう終わる頃でしょうが、米ドル高転換への儀式の円高と見るようにしています。この円高後、秋には110円を超え、125円を目指す動きが予測できます。ニューヨーク市場の動きは2008年と同じ動きですが、少し遅いようです。もし原油価格が上ればさらにずれるでしょう。しかし、この秋、日経株とニューヨーク株の暴落は避けられないでしょう。
国債に埋め尽くされた世界中の経済状況を考えれば背筋が凍りそうです。世界同時に凍てつくほど、同じ経済状況になっています。国債問題を債務拡大で処理した咎めは膨大です。ヨーロッパ各国の銀行株の株価安と官僚も中国を見習い嘘の言い方が洗練されてきたようです。日本の官僚のように地味ではありません。
先日、日本の年金の損が5.3兆円と出ました。今の50代以下の老後に年金は出ないでしょう。政府と日銀は、年金の原資を株に突っ込んで日米の株を買い支える暴挙にでましたが、国民の年金と日銀の介入で株を買い債券を買い、金利低下を誘導した罪をどう償うのでしょうか?誰も責任を取らない官僚と政治家が堂々と道を歩いています。
政治資金規正法で辞めた前東京都知事、辞めた原因を正し、自分なら政治資金規正法をこう変革するというのが選挙の争点のはずですが、誰も政治資金のことを語りません。まるで申し合わせたタブーであるかのようです。経営者なら前者の間違い、失敗を修正することから始めますが、政治家は違うようです。
今の時代は、お金をばら撒く政治家と官僚、そしてそれに飼いならされた国民のタカり、タカられの構造で国債の債務拡大が進んでいます。自分の金でないから1兆円、10兆円はいつでも使える安倍内閣とまともにビジネスでお金を稼いだことのない人官僚は大胆かつ、鮮やかにお金をばら撒きます。そのばら撒きにタカる人々がいます。
年収(GDP)の半分が国債になった日本の財政ですが、借金による財政がどこまで続くのか、株価を支えた300兆円だけでは支えきれないでしょう。中央銀行の資金が経済を回転させるという夢は消えていきます。
その消えた夢、愚かな政策の後始末は国民にツケを負わせるのです。20年から50年以上の時間をかけたデフレの苦しみのなかで進んでいくでしょう。日本政府が支えた株価は、誰も買わない株価の行方は誰にでも理解できるものです。繰り返されるバブルの処方箋はありません。しいて言うならば、金(ゴールド)かAtlasマンツーマン英会話のようなビジネスモデルを持つ組織だけでしょう。これがバブル崩壊の定石であり、現実となりそうです。その現実が半年後には登場します。怖いもの見たさで見てみたい気もします。
現在、香港やロンドン、ニューヨークの不動産は下落に転じています。香港の不動産価格は2008年の秋より落ちているようです。すでに市場は大暴落してもいい頃ですが、日銀、欧州中銀の株価が市場をゆがめています。この大きなゆがみは落ちるべき時に落ちないニューヨーク市場の史上最高値が信用残の下落の中で起きる異常を見せています。
異常やストレスは、ある日突然大きな修正を向かえることになります。市場を操作することの善し悪しや操作されたために考えられないほど大きな暴落が来ることも検討していきましょう。イギリスのEU離脱により7月に欧州市場から史上最大級、61億ドルの資金が流出し、新興国市場に49億ドルが流入しました。そして米国金利の動きと金利曲線はフラットから正常化、そして右肩上がりに徐々に移行しています。この移行が決定されればそれが8月中旬ではないでしょうか。
花の命は短く、一夜成金の命も短いものです。さて円高が終われば2つ目の準備は完了します。それは単なる円安ではなく、一方的な米ドル高です。長期金利の天井と米ドル高の確定により、最後は原油となりますが下げすぎの反発が来るかもしれません。誰も気が付かない恐慌という名の経済災害ですが、時代という航空機は刻々とその台風の中に突入しているようです。しかも乗客の誰も何も知らされずにいます。時代とはかくも冷酷なものでしょうか。
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