先日、関西に出張に行きましたが途中、京都に立ち寄りました。それは毎年、京都を訪れる訪日外国人観光客の多さを実感しようとしたからです。しかしそこで、外国人とのコミュニケーションを拒否する日本人が多いのに驚きました。
今回は、嵐山や伏見神社の方を歩いていましたが、当然、外国人観光客が大勢いました。多くは中国系、そして欧米人でした。私は、外国人観光客には日本を楽しんで欲しい、と考えていますので、写真を撮ってくれ、と頼まれると嫌な顔一つせずに受け入れるようにしています。
外国人観光客というのは、基本的に日本が好きで来ているからこそ、こちらが好意を示せば喜んでくれるわけです。大事なのは英語スキルではなく、コミュニケーション力です。なので私は、観光庁が考えているようなおもてなしのようなことをする必要はないと思っています。
そのような中で、外国人観光客と一緒に写真を撮られても曖昧に笑うだけで、自分からコミュニケーションを取ろうとする日本人がいないことに違和感を覚えました。いつものように外国人に対して微妙なリアクションをし、写真を撮られてなぜか「サンキュー」と言って別れていました。
実際、英語を使い慣れている日本人が少ないのはわかりますが、Have a nice trip!(良い旅を!)くらいは知っているはずです。日本人なら海外旅行をする時には英語で話しているはずですが、これは明らかに言語の問題ではなく、外国人に対する姿勢の問題だと思います。
英語が流暢である必要はありませんが、少しコミュニケ―ションを取るだけなら本来は中学校の英語レベルなら誰にでもできるはずです。東京オリンピックが近いからと英語に力を入れること自体は何の意味もありませんが、日本人が英語を話すことに抵抗がある限り、外国人と英語でコミュニケーションを取ることはできないでしょう。
今でも日本には、他国と比べると外国人が少ないことから、外国人はどうせ日本人とは理解し合えないと思っている雰囲気を感じます。特に、その外国人が日本語話せない場合、店員さんは一緒にいる日本人しか見ない傾向があります。明らかに外国人のお客さんのことは無視しています。
せっかく来たんだから日本を楽しんで欲しい、と思っていればこそカタコトの英語で少しはコミュニケーションを取ろううとするはずです。これを強制するわけではないですが、ほとんどの日本人は外国人に対して構えすぎのような気がします。
肌の色や国が違うだけで同じ人なのに、まるで地球外生物を相手にしてるみたいに見えます。意思疎通をしたい、という意思を持って話すことで相手は日本に好意を持ってくれるかもしれないのに、そういう考えがなく、むしろ日本は日本、という縄張り意識を持っている人が多いように思います。
それが悪いわけではなく、いずれにしても好意を持って日本に来てくれた人に対してもう少しオープンな姿勢はあっても良いのではないでしょうか。
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