当時、ペリシテ人(現在のパレスチナ人)たちは現在のイスラエルにあるエズレル平原のあたり一帯に先に定住していましたが、バアル神(太陽崇拝)を素朴に信じていましたが、彼らに戦争を仕掛け、土地を奪っていきました。
それが出エジプト記のモーゼの後の200年間、つまり士師記の時代から紀元前1000頃までエルサレムを中心にして王国を建国し、列王記の時代に入りました。それから他国に次々と踏み荒らされ、今に至っています。
そのような状況の中、イスラエル人(ユダヤ人)は100年ほどの間、全くそこに住んでいなかった時期もあり、その時、彼らはただのペリシテ人に戻っていきました。そうやって生き延びてきたわけです。それがイスラエル国の3200年にも及ぶ真実の歴史ということです。
それがモーゼの後継であったヨシュアからモーセ五書の時代が始まり、紀元前1000年までの200年間が旧約聖書で言うところの士師記の時代でした。士師とは羊飼いのことですが遊牧民時代のユダヤ人が自作自演されるプロセスということになります。
そして、親イスラエルであるアメリカのトランプ大統領も民族の移動を行うために大統領役を引き受けている羊飼い、つまり幌馬車の千人隊長ということになります。しかし、トランプ大統領は聖書で言うところの予言者ではなく、未だに預言者などは世に登場していません。
話を旧約聖書に戻しますが、ユダヤ人たちは紀元前1000年頃にダビデをユダヤの王と認定し、サムエルが最後の士師であり、最初の預言者として認定されています。そもそもユダヤ人はエジプト人である証拠として、当時のエジプト王朝の王ラムセス2世から、「お前たちはエジプトの新しい領土となった、北の方の豊かな土地であるカナンに移住しろ。開拓民となれ。」と言われているわけです。
現代風に言えば、日本政府が一人100万円の補助金を出すことで、次々と日本から南米に移住していった日系人と同じような状況にあったということです。それが映画やアニメにもなった紀元前1250年のモーゼが率いた出エジプト記です。
聖書では、創世記の初めがアダムとイヴが神によって創られ、その子どものカインがアベルを殺し、それからノアの箱船の話になり、大洪水の後の干上がった大地に降り立ったノアによって3人息子であるヤペテ(ヨーロッパ白人の始祖)とセム(今のユダヤ人とアラブ人の始祖)、そしてハム(アフリカ黒人の始祖)とされています。
ここまでの話には私は何の違和感もなく、日本書紀のような神話としては上出来のストーリーだと思います。しかし、この後のアブラハムからイサク、ヤコブ、そしてその12人の息子たち(ユダヤ12氏族)、そしてその11番目の子であるヨセフがエジプトに渡ってファラオ(エジプト王)に継ぐ高官になったというわけです。
そして、自分を殺そうとした兄弟たちが頼み込んでエジプトから引っ越してきて、ユダヤ12氏族がエジプトに住んだと書いてあります。それから300年後のモーセの出エジプト記に繋がっています。何が何でもユダヤ人は、太古にエジプトに移住していて、それがモーセに率いられて出エジプトして、イスラエルの地に、帰ったと言うのです。
さて、これをお読みの皆さんの中で、欧米に住んでいるユダヤ系、あるいはユダヤ人たちと話をしたことがあるでしょうか?
現在、特に世界中の金融市場に君臨しているとされ、ユダヤ人と自称している図々しく、人の言うことを聞かない、人の迷惑を気にしないユダヤ人という選民思想の民族がいますが、そもそも彼らが言語として用いていたのは、何を隠そう当時のリンガ・フランカ(現在の英語にあたる国際的言語)であったギリシア語です。そして、ギリシア語で旧約聖書が書かれたわけです。
その前にも伝承が1500年もあって、それらを文書にまとめたという意見がありますが、キリスト教徒である私から見てもこの物語自体を怪しく感じるようになりつつあります。つまり、ユダヤ人は自分で自分を自作自演したのではないでしょうか?
いずれにしても、聖書は古代ヘブライ語(アラム語)ではなく、ギリシア語で書かれたことが明らかになっています。当時の国際言語であり、優等言語、そして支配者言語はギリシア語です。全ての官僚と学者、知識人たちはギリシア語で書いているということです。
だから、世界中のユダヤ人の律法学者(ラビ)は、聖書とタルムードのことしか研究せず、単なる宗教的指導者で地域で行われる宗教的な行事をとり仕切るなど、日本の神社の神主や寺の住職のようなものでしかないというわけです。
旧約聖書の研究をするなど中世キリスト教の神学者にも似ていますが、16世紀以降はラビの専門的な職業化が進みました。これはキリスト教の影響であって、ユダヤ教はキリスト教よりも遅れてできたのではないでしょうか?このことについては、現在のほとんどのユダヤ学者たちも認めているようです。
イエス・キリストが生きた2000年当時というのは、イスラエルもローマ帝国による支配を受けており、ローマ人官僚や軍人の将校たちはギリシア語で文書を書いていたことがすでに明らかになっています。つまり、現在のイタリア語の原型でもあるローマ語でもラテン語でもなかったということです。
その前の紀元前300年頃、アレキサンダー大王によるペルシャ帝国支配期では、完全にギリシア人の優位性が確立していたと思われます。このヘレニズム文化によるギリシア人たちの植民都市が、中央アジアからインドにまで続いていたわけです。
さらに、アレキサンダー大王よりも150年前の紀元前500年には、ダリウス1世がギリシアに攻め込みました。ギリシア人たちは当時の世界覇権国であるペルシア帝国を撃退したと歴史書では書いてありますが、しかし、真実としてはデロス同盟という名のギリシアがペルシア帝国に服属したようです。
要するに、イスラエル=パレスチナという小国は、これまで10国以上の歴史上の大国に占領され、服従して、生き延びた国であり、一度も大国にはなったことがないわけで、このことが重要な真実であるということです。
これまで人類の歴史というのは、アメリカ=日本という構図からもわかるように、帝国=属国関係でしかないことが明らかになっています。だから、重要なのはギリシア語であって、紀元前500年から紀元後500年代までの1000年間、エジプトやイスラエル、地中海地域、そして中東全体の支配階級はギリシア語を話していたというわけです。
当然、全ての文献はギリシア語で書かれています。ギリシア語もフェニキア文字のアルファベットを持ちています。だから、フェニキア人が最も古い言語の民族と呼ばれています。ユダヤ人もフェニキア人という海洋性の民族であった可能性もあります。
そして、ヘブライ語はその後からできましたが、フェニキア文字を使っていたことから、ギリシア語やアラビア語、ラテン語、さらにロシア語などのキリル文字もフェニキア語から派生したということになりそうです。
さらに、アラビア語はそれよりもずっと後の紀元後600年にイスラム教の成立時のコーランが出版された頃に生まれた言語ということも明らかになっています。アラブ人というのもコーランが出版されたと時に出現したと考えるべきです。その前にはアラブ人などいなかったというわけです。
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